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みんなのブログポータル JUGEM

著作権をベースにした知財戦略をICTと共に考えるブログ

『文化は経済を凌駕する』という考えの基、著作権をベースにした知財戦略をICT戦略と共に提案、構築する仕事をしています。
その経験や体験から、著作権や知財戦略について色々考えた事をまとめています。

コメントやご意見などはfacebook(http://www.facebook.com/doi.cc)または、blog@doi.cc(半角)へメールにてお願いします。
  • 2012.03.08 Thursday - 20:02

SOPAに関する講演を聴いて

昨日、日本知財学会コンテンツ・マネジメント分科会主催、
小川晃通さんによる講演を聴きてきました。
それを受けて私なりに気になる点をまとめてみました。

■まずは、SOPAの復習
SOPAは、『Stop Online Piracy Act』の略称で、ネット上の不正コンテンツを取り締まろうという米国下院議会で提出された法案です。
この法案には、米国のレコード会社や映画会社などのコンテンツホルダーが賛同しており、反対にGoogle、Facebook、Yahooなどのプラットフォーマーなどが反対しています。
この法案が施行されると、あるサイトで違法コンテンツが1つでも見つかると、当局はISPなどにサイトの遮断を命令できます。それも、最短で5日でサイトが閉鎖され、サイトを再開するためには、正当性を立証しないといけないというものです。
2012年1月に反対派の活動により実質的に廃案になりました。

■私の所感
ハリウッドを中心とする米国の著作権者及び権利管理団体は収益を守る為に様々な手を打っています。
国内での収益を守るために、なかなか自分たちが有利な法案が通らないので、WIPOを通じて国際条約を規定し、それをベースに国内で立法しようとしたり、最近のWIPOでは新興国が米国の案に賛成しないため、ACTAに力を入れたりしています。
ハリウッドは元々民主党と繋がりが強く、どちらかというと民主党が米国の著作権者を支える活動を行っていました。しかし、今回のSOPAの主導者であるラマー·スミス氏は共和党員でした。もちろん、共和党は大企業寄りなのでハリウッドなどの大組織のご機嫌を伺うのは理解できます。ただ、米国は党の壁を越えて国家として強力に著作権保護を実行していることを改めて感じました。
今後はWIPOなどの多くの参加国の合意を取らないと進まない場よりも、ACTAなどの少ない国の合意で進む場が条約を決める戦場になると考えられます。
我々も誰を交渉の代表者に選ぶか(もしくは選ぶ権限を持った人を選ぶか)を真剣に考えなければなりません。
Category : ビジネス | - | - |

  • 2011.10.19 Wednesday - 17:52

S.M.エンターテインメント金英敏社長の講演を聴いて

 S.M.エンターテインメント金英敏社長の講演を聴いて
(SMEと略したいところですが、ソニーさんと紛らわしいので敢えて略しません。)

ご存じの方も多いと思いますが、S.M.エンターテインメントは、BoA、東方神起、少女時代を育てた韓国のエンターテインメント企業です。

S.M.エンターテインメントの強みは、マーケティング力、アーティスト育成力、360°モデルだと実感しました。

まず、マーケティング力についてですが、市場調査を入念に行っています。
北米などの海外でコンサートを行う際は、YouTubeなどから、そのアーティストの楽曲を視聴しているユーザ層を綿密に調査し、コンサート予定地周辺の人がどれくらいいるかを割り出し、脈があれば開催するようです。
広告戦略は、市場の状況によってメディアを使い分けています。
2000年にBoAを日本でデビューさせる際は、プレスを中心にPRをし、プレスが色々取り上げてくれたことが成功に繋り、2005年に東方神起をデビューさせる際は広告を主軸にし、2010年に少女時代をデビューさせる際は、YouTubeなどのグローバルメディアを利用したようで、時代の流れを把握しながら戦略を立てています。

マーケティングは日米企業も劣ってはいないと思いますが、アーティスト育成にに関しては、目を見張るものがあります。
なんと、一人につき3年〜5年の間に2億円程度かけて歌、ダンス、外国語などを教育するそうです。
その基盤があるので、K-POPは少なくとも3年は世界をリードするだろうと予測されていました。
その根拠は、アメリカは、アーティストが弁護士やマネージャなどと直接契約する慣習があり、それらの人へ支払う費用が多くなり、なかなか芸に投資できる費用が残らない。日本は、アーティストがサラリーマンの様な傾向がある。その様な中、今はK-POPのやり方がファンから支持を受けるやり方だろうとのことでした。

360°契約については、元々韓国の音楽市場は、日本の30分の1程度ですので、日本の様にプロダクション、レコード会社、音楽出版社などの様に分業化されておらず、一社が全てをこなす流れがあるそうで、その結果として著作権、著作隣接権、肖像権などの権利の多くを自社で管理できるなったようです。
その恩恵として、1コンテンツマルチユースがやりやすくなり、収益の機会が増えているとのことでした。

今後の戦略(期待?)は、韓国、日本、中国市場を一体化したアジア市場を作ることで、その市場の大きさはアメリカの5倍の規模になるとのことでした。
そのためには、K-POPを隣国でヒットさせる。そうすると韓国人も韓国アーティストが他国でどれくらい売れているのか気になって他国の音楽市場に興味を示すようになる。このような連鎖反応が隣国の市場を一体化するとの考えです。

私の感想は、戦略や育成はさることながら、やはり今の韓国には日本以上に向上心や情熱を強く感じました。エンターテインメントを広げるために会社は頑張る。アーティスト自身も向上したいから会社の期待に応える。その相乗効果がK-POPの成功に繋がっていると感じています。

知財は人が考えて作り出すもの。だからこそ、人の向上心と情熱が大きな結果とスピードに繁栄されるのだとつくづく思いました。
Category : ビジネス | - | - |

  • 2011.08.24 Wednesday - 16:47

TubeFire訴訟

毎日jpの記事(http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110824k0000m040043000c.html)を読んでいると、日本レコード協会の調査では、5〜6月の約2カ月で約1万ファイルの音楽動画が複製され、それを配信料に換算して損害額を算定すると約2億3000万円になったと書かれている。
サイトの開設が2007年なので、きっと原告側は証拠固めに時間がかかったと思われるが、更に過去に遡ると恐ろしい額になりそうだ。

また、運営会社が気になったので調べてみると、株式会社ミュージックゲートという会社だった。ホームページは既に消されているが、アーカイブ(http://web.archive.org/web/20080517121058/http://jp.musicgate.com/doc/aboutus.html)を閲覧すると取引先にGoogleが記載されていたり、JASRAC著作楽曲使用許諾番号が記載されているのが気になった。

Category : ビジネス | - | - |

  • 2011.08.01 Monday - 16:28

後発の類似会社には不正競争防止法も有用な場合があります

昨日、都立大の飲食店で食事をしました。その店(仮にC店)は、オープン時に頻繁にメディアに取り上げられた人気店で、いまでも大盛況の店です。

食事をしながらオーナーと話していると、以前C店の真似をして、まったく同じキャッチフレーズで且つ同じ店名を使い、名古屋でチェーン展開していた会社があったそうです。
そして、C店は焦りを感じ、商標を取ったそうです。
今は名古屋でチェーン展開していた会社も勢いがないようですが、反対に東京に進出されたらどうしようとC店は心配していたようです。

この話を聞いて、まだまだ商標に比べて不正競争防止法は浸透していないんだなと思いました。
C店はもっと牽制を掛けることができたと思いますが、それ以上に名古屋のチェーン店はC店から不正競争防止法をベースに訴訟を起こされていると大きな痛手を受けていたことでしょう。

自分の身を守る為にも、知財戦略の知識は必要だと改めて感じたエピソードでした。
Category : ビジネス | - | - |

  • 2011.07.27 Wednesday - 18:03

『レディー・ガガ、日本のテレビ番組の無許諾アップロード』について

『レディー・ガガ、日本のテレビ番組の無許諾アップロード』について
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110714-00000031-flix-movi
 
少し古いニュースですが...

いくらレディー・ガガとはいえ、権利者からするとやってほしくない行為ですよね。ただ、権利者の中には、いいPRになるので、歓迎している人もいると思います。
テレビ番組の権利管理については、以前から日本でも課題になっています。
先進国のテレビ番組は質が高いので、二次利用をしたい事業者も多くいるのですが、権利構造が複雑すぎてなかなか二次利用できない。
今後は、テレビ局主体で米国のJLO(Jukebox License Office)や日本の著作権情報集中処理機構(CDC)の様な、利用形態に合わせて関連業界を横断するような権利管理団体の構築を考えてもいいのではないだろうかと思っています。
グラミー賞で日本人受賞者が多く出たことからも推測できるように、米国の音楽業界も日本市場の取り込みに力を入れていますし、日本としても各国と協力しながら早めに方針を打ち立てていく時期だと思います。
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